【2026年最新取材】変革の波に乗る「須磨翔風」のリアル——単位制・総合学科が示す、個性を生かす公立教育の選択肢
神戸 市立 須磨 翔 風 高等 学校は、従来の「みんなと同じカリキュラムをこなす」という高校生活の当たり前を大きく塗り替えてきた。2009年の統合創立以来、兵庫県内でも先進的な単位制総合学科校として知られ、生徒みずからが将来の夢や関心に合わせて授業を組み立てるスタイルを確立。創立から15年以上が経過した2026年現在も、その自由度の高さと手厚いキャリア支援は、進路に悩む中学生や保護者の間で根強い人気を集めている。
緑豊かな名谷の丘に位置する校舎には、朝早くから生き生きとした生徒たちの姿がある。全国的に高校再編や教育改革が急ピッチで進むなか、神戸 市立 須磨 翔 風 高等 学校が実践してきた「自分で時間割をつくり、自らの責任で学ぶ」という仕組みは、今の時代にこそ強く求められる自立心を養う土壌となっている。偏差値という単一のモノサシに縛られず、自分の強みを見つけ出そうとする姿勢が、校内全体の活気へと直結している。
1. 100を超える選択科目が生み出す「自分だけの時間割」

総合学科の最大の強みは、なんと言っても圧倒的な科目の選択肢だ。人文・自然科学といった学術系はもちろん、国際、ビジネス、環境、表現、スポーツなど、多岐にわたる系列が用意されている。数学を深く追求したい生徒が高度な演習を選ぶ一方で、将来デザインやマーケティング分野を目指す生徒は実務的な講座を組み込むことができる。単に選択肢が多いだけでなく、年次ごとに行われる丁寧なガイダンスによって、自らのキャリア像と照らし合わせながら履修計画をブラッシュアップしていくプロセスそのものが、成長の糧となっている。
2. 地域を沸かせる名物・和太鼓部と、熱気を帯びる部活動

放課後の校内に脈打つ音がある。身体の芯まで響く太鼓の重低音、それが全国レベルの実力を誇る和太鼓部「飛翔」の響きだ。各種大会での実績はもちろん、地域のイベントや福祉施設での演奏依頼が絶えず、まさに「翔風の顔」として地元に愛されている。一方で、プロ野球選手を輩出した実績を持つ野球部をはじめ、陸上競技部やサッカー部などの運動部、さらに吹奏楽や美術などの文化部も精力的に活動。学業と部活動を高次元で両立させる文化が、校風としてしっかりと根付いている。
3. 2026年の地域連携プロジェクト:神戸の街全体が学びのキャンパスに

2026年の教育現場において目を見張るのが、地域社会や地元企業と密接にタグを組んだ探究学習の進化だ。須磨区や神戸市全体が抱える課題、たとえば高齢化が進むニュータウンの活性化や観光資源の再発見といったテーマに対し、生徒たちがチームを組んでフィールドワークを実施。企業へのヒアリングやアイデアの提言を行い、時には大人顔負けのプレゼンを披露する。教室の中だけで終わらない「生きた学び」は、思考力と協働性を飛躍的に高めている。
4. 多様化する進路:「難関大学」から「専門の道」まで届く手厚い伴走
総合学科と聞くと「進学実績はどうなのか」と疑問を持つ人もいるかもしれない。しかし、その懸念は数字と実績が見事に払拭している。国公立大学や関西の難関私立大学(関関同立など)への合格者を毎年着実に送り出す一方で、看護・医療系、各種専門学校、さらには公務員や民間企業への就職まで、出口は驚くほど多彩だ。一律の進学指導ではなく、進路指導部の教員と担任が一体となり、ポートフォリオを活用した個別の面談を重ねることで、生徒ひとりひとりの「本当に進みたい道」を強力にバックアップしている。
5. ICT基盤と主体性を育む「翔風スタイル」の日常
校内を歩けば、1人1台のタブレット端末を自在に使いこなし、グループディスカッションや課題制作に打ち込む姿が日常の風景となっている。授業の冒頭で教員が投げかけた問いに対し、即座にデータを集めて意見を共有する。一方的な講義形式にとどまらず、生徒が主役となるアクティブラーニングが定着している点は見逃せない。こうしたデジタルスキルの習得とプレゼンテーション機会の多さが、卒業後の大学での学びや社会人生活へのスムーズな移行を可能にしている。
6. 時代の先を行く公立校——「個性を殺さない教育」の行方
学校教育はいま、大きな転換期を迎えている。知識の暗記だけでは通用しない時代、求められているのは「自ら考え、行動し、変化に適応する力」にほかならない。旧来の進学校の枠組みにとらわれず、早い段階から自己決定の経験を積み重ねるこの学校の取り組みは、未来の教育のあるべき姿を指し示しているように思える。可能性に満ちた3年間をどう過ごすか。その問いに自ら答えを出そうとする若者たちの熱気が、今日も須磨の丘から発信されている。 (出典: 神戸 市立 須磨 翔 風 高等 学校(Yahoo!ニュース))